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おとめのエッセイ

女医の力~その9 長谷川先生という困難

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天使の卵 エンジェルス・エッグ (集英社文庫)/集英社
「俺のどこが気に入らないって言うんだ!」

「その、自己中心的なところよ」

 春妃先生は一歩も引かずに言い返した。

「人の痛みをわかろうとしないところ、思いやりのないところ、自身過剰なところ、人を見下してしゃべるところ。みんな嫌い。あなたは私のことなんか、ちっともわかっていないじゃないの。『頭のいかれた連中』ですって?私にとってこの仕事がどんなものだか、あなたなんか死んでもわからないでしょうよ。一生かかったって理解し合うことなんてあり得ないわ。私はあなたとは違う種類の人間なの。お願いだからよそで、あなたに合う人を見つけてちょうだい」



 バッサリヽ( ̄▽ ̄)ノ



 もうここまで言われたらおとなしく帰るしかないでしょう。

 しかしそこでは終わりませんでした。逆上して春妃先生に掴みかかろうとしたのです。ここはもちろん部屋の奥にいた僕の出番です。

 この医者(どんなヤツかほぼ明らかになったのでそろそろ長谷川医師と呼んであげましょう)は僕の登場に酔いもいっぺんにさめたのですが、まだ逆襲してきます。




「こんな時間に若い男を家に上げたりして、どういうつもりなんだ?」

「ガキは引っ込んでろ」

「確か君は浪人中じゃなかったかな。彼女を養うだけの力が君にあるのか?え?それともヒモにでもなるつもりか?」






 もー逆上した長谷川医師の恥の上塗りはとどまる所を知らないようです。なんか哀れにもなってきます。

 しかし、いくら冷静さを失っていたとしても、人としてこれはないだろうという言葉が飛び出します。





「おそれいったよ、自分が死なせた患者の息子をたらしこむとはね」

 春妃先生の顔がさっと青ざめた。

「どうりで病院が訴えられなかったわけだ」

 長谷川医師は勝ち誇ったように続けた。

「まったく女は得だよな」







 ( ̄ー ̄)( ̄ー ̄)( ̄ー ̄)

 直後僕の鉄拳が炸裂!


 当然の展開と言えましょう。あたしも読みながらオマケにボカッ!っと一発(笑)。





 私は村山由佳さんがこの長谷川医師を登場させているのは、二重の意味があると思います。明白なのは患者にきちんと向き合う傷だらけの人格者春妃先生を際立たせること。

 そしてもう一つは私の想像なのですが、精神科医が患者と適切な距離を取ることの困難ではないかな、と思うのです。長谷川医師の場合なんかもともとそういう傾向のある人だったような気もしますが、もしかしたら長谷川先生は若い頃はああでなかったかもしれないと考えてみるのも意味のあることかもしれないと思うのです。






 月並みな言い方ですが、医者だって人間。

 神ならぬ人間が精神を病んだ人に接するに、限界ギリギリの困難が常に伴うことは想像にかたくありません。

 そして、春妃先生のように従来の観念でいうと医者の一線を越えて人と接しようとする態度は必ず良い結果を生むのだろうか…?その事で救われる人ももちろんいるでしょうが、別のところで何か問題を引き起こす、そのつもりは全くないのに別の人を不幸にすることはないのでしょうか。・・・とも思うのです。






 次回ちょっと脱線して、このことを考えるヒントを教師ドラマのロングセラー『3年B組金八先生』に探りたいと思います。生徒と患者、そして先生。枠組は同じ。そして別の意味で対立点がくっきりすると思うのです。


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~ Comment ~

1. 私も 

読んでいて哀れに思いました。
でも、それだけで終わらない問題提起のための存在だったのですね。
そういえば介護活動をしているときにも、障害者と介護者との間で距離のとり方を間違えた挙句のドタバタがありました・・・
  • #3424 大阪育ち茨城出身埼玉在住の主婦作家  
  • URL 
  • 2012.08/22 07:27 
  • [Edit]  ▲EntryTop 

2. Re:私も 

>大阪育ち茨城出身埼玉在住の主婦作家 さん

おはようございます。
小説では実際に春妃先生は直接的には、僕が昔付き合っていた先生の妹さんの夏姫さんをこれ以上ないほど深く傷つけます。

僕のお父さん一時退院の許可を出したことが、医師としての過失であったかどうかは小説では問われていませんが、結果論かもしれませんが、なんとなく長谷川医師なら退院許可は出さなかったような気もします。
もっとも彼の場合その理由は、責任が発生しそうな行為は極力避けるってことだけなのかもしれないんですが…。

だから一つの解釈としてはこの春妃先生の距離感は医師失格で、自己実現としては成功と言えるのかもしれません。

しかしそうであるとするならば、患者や患者の周辺の人に真剣な恋をしてしまった場合、精神科医と自分の実人生の両立というのは、性質上必然的に極めて困難な生き方になってしまう。


ということで、金八先生で少し別の空気を入れてみようかと思いました。
(o'ー'o)ノ

3. 陽性転移 

って言葉がありますが、カウンセリングを続けていく中で十分に起こり得ることだと思います。
元々なんらかの原因で心が不安定になっているのだから。

庭のお花でも、建物でもぐらぐらと不安定になれば添え木は必要になるもんね。

心に寄り添ってくれるカウンセラーやセラピストを好きになってしまうのはある意味自然の流れかと。

また、その逆も。
クライエントの中に入っていくわけだから、その人の本質を視て好きになってしまうケースもある。あたしたち占い師でいう「受けた」「もらった」もある意味そういうことだな~って感じました。

そのような過程を踏まえながらどちらともが納得して元々の生活に戻っていけるというのが本当の「寛解」なのかな?

森瑤子さんの「デザートはあなた」って本で主人公の彼女が同じようなケースで悩んでいたような記憶があります。

もう一回読んでみようかな~^^

4. Re:陽性転移 

>タロットカウンセラー 喜与実さん

こんにちわ
コメントありがとうございます。
「受けた」「もらった」というのは何だかみてもらう方としても救われますね。

森瑶子さんのご本の紹介ありがとうございます。
読んでみたいと思います。

現役精神科医が書いた本でタロットが出てくる小説があるのご存知ですか?

タロットの迷宮: 小笠原 慧: http://amzn.to/NjQWwX

まだ読んでなかったんですが、喜与実さんとコメントのやり取りさせていただくようになって気になってきました。

森瑶子さんのと一緒に注文しようかな~
(o'ー'o)ノ



5. Re:Re:陽性転移 

>ゆっきーさん

ありがとうございます!
注文してみます!

タロットであたしが好きなのは
鏡りゅうじさんの 「タロット こころの図像学」
です。
22枚の大アルカナだけですが一枚ずつ図像の背景とユング心理学との対比、彼の思いが伝わってくる本です。

森瑤子さんの本はどっちかというと料理本みたいな感じですよ^^
読んでるとお腹がすいてくる本です(笑)

6. Re:Re:Re:陽性転移 

>タロットカウンセラー 喜与実さん

タロットはユングなんですよね。
ご紹介ありがとうございます!


7. 無題 

バッサリ(笑)
物語の悪役はいつも貧乏くじで可哀想^^;

でも患者さんとの距離が近過ぎて折り合いが取れず、精神が病んでしまったカウンセラーのためのカウンセラーがいるというのは聞いた事があります。

あくまで俺は正常、患者は異常として接している長谷川先生は人格的に問題があっても、患者さんの闇から自分を守るためには良い距離なのかもしれませんね。

8. Re:無題 

>メランコリーみかげさん

こんばんわ(o^—^)ノ
「虎穴に入らずんば虎子を得ず」と「ミイラ取りがミイラになる」のどちらの言葉もちらつきますね~。

先生と呼ばれる人は大変ですね…。

9. ニーチェとキリスト教の・・・ 

日常編になったような展開性を感じます。
そして小説の方ともリンクしているようにも・・・
仮面をしていたのは実は春日井先生で、その仮面が悲劇を生むような予感(予感はたいてい裏切られるのですが)、勝手な想像によっています。
異なった視点になると思うのですが、ぼくはカウンセリングを受ける医師もまた人間と思うと心の問題を先生(医師も含む)にも友達にも話したことがありません。弱音を見せたくないことも確かにあったとは思うのですが、そのこころは?というならまさに心とか精神というものは病むことも傷つくこともできないと思うからです。では病んだり傷ついたりするものは何だろうと考えるに、従来の思考や行動が弊害をおびてしまうことのように思えます。
原因はその先に恐れを見てしまう、痛み(実際の痛み、さらなるいびつな思考)や孤独や孤立、差別、他を見て自分の行動に自分が制限してしまうところがあるように見受けられます。
そこにニーチェの弱者の構造が見られることとともに、先にあるものに対する自覚と対応の意識を持つことこそが大切である、とふと思ってしまうのですが、また外れているかもしれず・・・ふむふむ、ちょっと寄り道のように読んでいただければと思います・・・(^^ゞ

10. モラル・ハラスメント 

まあ,際だたせるための人物として,よくもまあ,典型的なモラル・ハラスメントの人物像をもってきたものだと思いました。

私なりに,モラル・ハラスメントを考えてまして。

関係性の中での話しなんだろうなと。
モラル・ハラスメントは,継続的な関係におけるコミュニケーションのあり方を分析検討する概念のひとつだと思っています。

別枠組みとして,アサーションの議論も参考になるかなと思っています。

「私ーあなた」の関係性。

この男性医師,その関係性への鈍感さは,別の方が指摘されていたように,職業的な防御が進みすぎて,血肉化しちゃったのかしら?
悲しい適応?
いやいや,もともとの彼が作ってきた関係性の世界の延長線上に彼の医師像が形作られたのではないかしら。

11. Re:ニーチェとキリスト教の・・・ 

>夏流さん

おはようございます。
そうですね、小説の方とリンクします。
リンク先は春日井先生ではなく、金八先生を経由して木島先生ですが(^^)。

精神が病むという状態は夏流さんの認識方法ですと、その痛みが持続した状態とでも言えましょうか。

痛みも持続すると、それが自分の行動を律していく第二の人格となると思うのです。

そしてオリジナルの人格はどんどん交代して、病んだ人格が本来的な(もちろんそれすらフィクショナルであることを免れませんが)人格を侵食する、そんな運動性が心を病むということなのかなと・・・。

12. Re:モラル・ハラスメント 

>弁護士 下中晃治さん

ああ・・・なるほど。血肉化しちゃったのかもしれないですよね。

>>もともとの彼が作ってきた関係性の世界の延長線上に彼の医師像が形作られた

というのもありそうです。

そして、だから彼は精神科医になったということでしょうか。



うーん。
なんかヘン・・・。
精神のメカニズムとしては分かるけど・・・。

13. Re:Re:モラル・ハラスメント 

>ゆっきーさん
お久しぶりです。うーん,この小説を読んでないという私の決定的な弱点がありますが。

小説をつくるにあたって,脇役さんの人物造詣にリアリティーがどこまであるかってことじゃないかと思います。
どの人物もリアリティーがあれば,すっごいいい小説になるけど分量的に,トルストイ?ドストエフスキー?ってなっちゃうわけで。
まあ,脇役にステレオタイプ的なキャラクターが出てくるのは,小説のボリューム全体の中でありがちかなと。
ちなみに,山崎豊子・・・面白いんだが,善悪二元論が強すぎ。ある意味ステレオタイプですね。

14. Re:Re:Re:モラル・ハラスメント 

>弁護士 下中晃治さん

おはようございます。
昨日書いたんですけど、この作品は村山由佳さんのデビュー作なんですよね。
ですので、造形がステレオタイプになってるのにはそういうのもあるかもしれません。

現実には長谷川医師のような人は探すのは難しいでしょう。
でも、長谷川医師のようなところを持っていたり、隠していたりする人はいそうですし、またそれが個人の資質の問題のみに還元して事足りるのではなしに、「先生」という役割行動に本質的に内在せざるを得ない困難であった場合(私はそうであるとする立場です)、このステレオタイプにも意義はあろうかと思います。

15. Re:Re:Re:Re:モラル・ハラスメント 

>ゆっきーさん
おはようっす。
ゆっきーさん,楽しい。知的刺激ががんがん。
私ね,モラル・ハラスメント概念で最初に分析しましたでしょう。これイルゴイエンヌ氏。完全に個人の資質に還元する見方です。自己愛性なんたらとかね。被害者側のトラウマとかね。個人のトラウマとトラウマを背負った二人の関係性だけで議論している。
他方で,DVは,男性の女性に対する暴力の問題を構造で見る。社会制度,文化的背景。その中での男性の女性に対する暴力を位置づけていく。

それぞれに視点があり,それぞれに有用性と欠点がある。分析枠組みってまあ,そんなものです。
あなたが,「先生」という役割行動に本質的に内在するものに着目する視点。おお~と思いました。
モラル・ハラスメントの分析枠組みとDVの分析枠組みの違い。
すごい知的刺激をびんびんに感じましたよ~。

16. Re:Re:Re:Re:Re:モラル・ハラスメント 

>弁護士 下中晃治さん

先生と感心領域が重なっているみたいでうれしいです。
今後ともよろしくお願いします(o^—^)ノ
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